書かねばならないことが(=メモしておかねば忘れてしまう!<もったいなさすぎ。我ながら)というネタが溜まりすぎて悲鳴。
とりあえず、足を運んだ公演名と演目だけでも今日明日中にこそっとエントリーしておくこと>自分。でもって、久々のオフ日である今日は、たのまれたモーニングコールをホテルにいれて、そのまま、いただいたフランス語版の「ピアノマニア」のDVDをベッドで寝そべりながら鑑賞。
こんな映画→●
トッパンでの試写会に友人が誘ってくれたのですが、どうしてもその日は都合がつかず、けれどもその代わりに某マダムが某日、映画の内容と撮影裏話、さらに、フランスで公開されてからの反響について、ことこまかにレジメを語ってくださり、意外と面白そうだわ、と。
予告編では、エマールやランランそしてブレンデルなどが登場して楽しそうにピアノを弾いているシーンが次から次へと斬新な映像処理でつなげられているので、てっきりピアニストたちのピアノへの愛を描いた映画(だったら今さら見なくてもよい)かと思いきや、主役はピアニストではなく、ステファンという元スタインウェイ@ウィーン勤務の調律師であるとのこと。
エマールが特に「フーガの技法」の録音に一年がかりで取り組んだときのことが重点的に取りあげられている、というマダムの説明のとおり、連なっていく曲の特徴ごとにピアニストがステファンにあれやこれやの無茶な希望を出し(笑)、それを満足させようと調律師がありとあらゆる創意工夫を凝らしてさまざまな試みをおこない……でもまあ、結局のところはわりあいと古典的な通常ハイレベルの調律に落ちついているか、という印象でした。ふだんはなかなか見られないピアノのメカニックが存分に映像化され、ピアノへの偏愛がある人は満腹することまちがいなし。
ちょっと「アルゲリッチ夜話」を意識した映像になっているような気も。特典映像は、一年間の撮影期間にとりためて結局は使わなかった映像やインタビューの山。特にMRIで調律師の脳をみせながら、専門家が音楽家(特にピアニスト)の脳の特徴などを説明しているあたり、おもしろかったな。あと、ラン・ランにせよエマールにせよ、この映画で見ればいままであの二人を敬遠していたピアノ好きも、少しあの人たちのことが好きになるかもしれない。ごく個人的な好みで申し訳ないけれど、ティル・フェルナーとブレンデルはダメでしたね、ワタクシ。ブレンデルは、ものによっては素晴らしい(引退直前の演奏とか)けれど、いずれにせよいまも昔も、自分でチケットを買って聴きに行きたいとはかけらも思いません。ああ、あの映画「ピアノマニア」が完全なドイツ語映画だというのも、上記の印象を左右しているのかもしれません。なんかこう、ドイツの音って、ラテンの音にくらべておもしろみに欠けるのよね。
ああ、それともう一つ。3日ほどまえだったか、演奏会で席が近くになったあるかたから「イブラギモヴァってどう?」と訊かれました。ティベルギアンとセットという意味では高く評価している、とその場でお答えしましたが、もう少し詳しく自分なりの感想をメモしておこうと思います。ユリア・フィッシャーよりはなんぼかマシ(これまた、ファンの人はごめんなさい。彼女のヴァイオリン、よく弾いているなと感心はさせられますが、「天才」もしくは「神童あがり」ということでときどき披露している両刀ピアノは、プロの演奏家としては問題外。すべての面において無神経すぎて聴けたものではありません)だけど、イブラギモヴァの場合、ティベルギアンとのシマノフスキやベートーヴェンの録音からは、ひたすら天真爛漫な音が聞こえてきて、なんとなく昔々のエレーヌGを思い起こさせます。あんなふうに屈折がない音楽をやっていると、このスピード社会だとまちがいなく、あっというまに限界が見えてくるであろうと他人事ながら心配になります。チヤホヤと「金の卵」として消費され、しかもレコード会社やジャーナリストたちの「アクセサリー」にされる典型の女子の匂いがぷんぷん。いずれにせよ、この極東の地でファーストネームで(別の場所でも書きましたが、女性の若手アーティストをファーストネームで呼ぶ人たちへの違和感はこのところ募る一方)で呼ばれているうちは、本当に同業者たちの心を打つ演奏はむずかしいのではないかな、と感じています。ああ、以上あくまで私の個人的なつぶやき&自分用のメモでした。
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